Kirin 2018 11 23 Labor Thanksgiving Day
かつて、中国製品と言えば、
日本製品の模造品、アメリカ製品の模造品でしたが、
今や、品質が伴うようになりました。
それが民生品だったら、
消費者の利益となり、歓迎するところですが、
最近は、中国製の兵器にも、そういう現象が現れていて、
日本としては、危機感を持つことになります。
2018年11月23日の読売新聞には、このような記事があります。
「軍民融合」とは、民間企業の軍事分野への参入、
軍需企業の持つ技術の民生利用の両方を指す。
(引用、以上)
中国製品の品質の向上は、驚異的です。
かつて、ファーウェイのスマートフォンが日本市場に参入した時は、
多くの日本人は、「安かろう悪かろう」と思ったでしょうが、
今や、ファーウェイ製品は、品質や性能がアップル製品に迫るものがあり、
タブレットに至っては、今後、
ファーウェイ製品が主流になるのではないかという出来栄えです。
私が気になるのは、ファーウェイ製品に搭載されるCPU(SoC)である、
「Kirin」というプロセッサー(チップ)です。
これは、クアルコムやアップルのプロセッサー(SoC)を上回る可能性があります。
やがて、パソコン用のCPU分野でも、インテルを超えていくかもしれません。
コンピューターの頭脳であるプロセッサーにおいて、
「Kirin」が世界を制することになったら、大変なことです。
私としては、情報収集や分析をしたいところですが、
いかんせん、「Kirin」については、資料も情報もないという状況です。
ファーウェイは、優秀な企業であることは間違いありませんが、
人民解放軍や中国共産党との関係が気になります。
中国において、このような組織と全く関係がないと言える企業はありません。
新興企業のうちは、自由自在に活動できても、
巨大化すると、共産党支配下になるという法則があるでしょう。
何年か前、中国がクアルコムの買収を考えているという噂がありましたが、
もう、そういう必要はなくなったと言えるでしょう。
「Kirin」は、何度も「ブレークスルー」があったと推定しています。
非常に短期間で、クアルコムやアップルのプロセッサーを上回った可能性があります。
問題は、こうした「ブレークスルー」の原動力は、どこにあるのか。
アメリカからも日本からも、技術は流出していないはずです。
中国において、突如として起こる「ブレークスルー」が気になります。
爆速イノベーション 2018 10 28
中国企業は、考えながら走る。
日本企業は、走る前に考えるが、
考えすぎて前に進まない。
書名 二〇二五年、日中企業格差
著者 近藤 大介 PHP新書
早速、引用から始めましょう。
以下、引用です。
「鴻海に買われたシャープは、なぜV字回復を果たしたのか」
シャープを完全復活させた台湾人の戴正呉社長は、
「会議で決まったのは、次の会議日程だけ」と揶揄された、
スローな社風を改善し、即断即決体制を整えたのだ。
無責任体質とスピードの遅さは、
著者が北京で日中ビジネスに携わっていた時代に痛感していた、
日本企業の「二大弱点」と言えた。
日中間の商談の場で、
日本側は、よく「○○のことは、わが社で了承されました」と発言する。
すると、すぐに中国側から、
「それは、社長が決めたということですね?」と突っ込みが入る。
(日本側)「いえ、経営会議で了承されたのです」
(中国側)「社長が決めたのでしょう?」
(日本側)「ですから、会議で了承されたのです」
この堂々巡りである。
両方の通訳をする著者は、感情を入れず、
逐語訳を心掛けているが、内心は中国側に同情したい気持ちだった。
(引用、以上)
このようなことは、アメリカも言っています。
アメリカも、似たような不満を持っています。
日本企業の場合は、「社長」はいなくて、
「集団指導体制」ようなものなので、仕方ないと思います。
さて、経済評論家によると、
世界において、株式の時価総額ランキングは、
この20年間で、いや、この10年間で、
すっかり入れ替わったというのです。
しかし、日本においては、
株式の時価総額ランキングは、
この20年間で、いや、この10年間で、
ほとんど変わっていないという。
世界は、この10年間で激変しました。
しかし、日本は、変わっていません。
伝統を守ることは重要なことですが、
それは、京都や鎌倉ような古都を守ることであり、
社風や企業文化が「古都」になってはだめです。
今や、アメリカ企業も中国企業も、
爆速イノベーションで突進しています。
今、世界は、こうなっています。
あなたの前に道はなく、あなたの後に道はできる。
経営学の本を読んでいては間に合わない時代です。
あなたが経営学の対象となる存在になる必要があるのです。